『UNDERTALE Orchestra Concert Tour by JAGMO』感想 東京会場・昼公演 アンテのオケコンはいいぞ!
※ゲーム『UNDERTALE』のネタバレが文章中や画像などに含まれますので、今後プレイする可能性がある未プレイの方はご注意ください。というか未プレイならネタバレは絶対見ない方がいいので読まないでください。
どうも、つんぽこまると申します。
2020年2月24日(月)にJAGMOのUNDERTALEオケコン ( UNDERTALE Orchestra Concert Tour by JAGMO 昼公演 )に行ってきたのでコンサート全体の雰囲気やら感想なんかを書いていこうと思います。最後に物販についても詳しめに書いておきました。
UNDERTALEのコンサートも含むゲーム音楽コンサートに興味はあるけど、
なかなか行く踏ん切りが付かないという人の助けになればということで。
ちなみに筆者は楽譜も読めない楽器名もろくに分からないけど、なんとなくの雰囲気で音楽を楽しんでいる人間です。それを承知でお読み頂ければと思います。
会場入りから演奏前までのことなど
会場はJR錦糸町駅から徒歩5分くらいのところにある『すみだトリフォニーホール』でした。ビルとビルの間からスカイツリーが見えます。
去年の11月にあったJAGMO主催の『キャサリン・フルボディ Symphonic Concert』と同じ会場ですね。
13時半くらいに行ったらすぐに入場出来て、物販もほとんど並んでない状態でした。
開演の30分前くらいでしたが、ロビーは結構人が多かったですね。
物販はパンフレットのみ購入。
中身はかなりのボリュームがあったので買って正解でした。
曲ごとに解説があるのも嬉しい。
客層は子供から大人までほんと老若男女って言葉そのままです。流石におじいさんおばあさんとかはあまり居ませんでしたが・・・。
途中休憩でトイレに行った時に小学生くらいの男の子3人組とか中高生くらいの子が二人で来てたり、普段のゲーム音楽コンサートではあまり見ない層が居て驚きました。
アンテ人気ってすげえや!
今どきのキッズはやっぱり動画とかで知るんですかね?
JAGMOのUNDERTALEコンサートの特徴
JAGMOのアンテコンサートの大きな特徴として、
大きなスクリーンに実際にプレイしている動画が流れるというものがあります。
上の画像は『 GAME WATCH / JAGMO、「UNDERTALE × JAGMO Orchestra Concert」を開催 』より引用させていただきました。
この曲ってどこで流れた曲だっけ・・・?ってなる心配がありません。
実際にその場面が映像で流れているので「あ、この時の曲か!」とすぐに分かります。
これすごく良い試みですよね。
他のゲームだと権利関係とかで難しいのかもしれませんが、そのゲームは好きだけど音楽はそこそこくらいの人がコンサートに足を運ぶモチベーションになり得るはずです。
言うなればオーケストラ演奏という最高の音楽環境の中でゲームの追体験をしているようなものです。
プレイした時の感動を味わいたいから、もう一回やりたいけど時間が無くてなかなかプレイ出来ないって人なんかは嬉しいですよね。(僕自身、そういう気持ちもあってJAGMOのコンサートに足を運んでいます)
あと今回スクリーンに流れていたプレイ動画がお世辞にもあまり上手いとは言えない感じだったのが印象的でした。
最初は初心者とかやったことない人にやらせてるのかな?と思ったんですが、何度かクリアしている人があえて下手にプレイしている可能性もありそうです。というか編集するにしてもコンサートで流す用にプレイすることを考えると初見では難しそう。
おそらくですが、聴きに来ている人たちの一番最初にプレイした時のことを思い出してほしいということで、あえて下手なプレイを見せていたのかなーと推測。
一度も被弾しないようなめちゃめちゃ上手いプレイを見せられても、自分が最初にやった時の記憶は思い出せなさそうですしね。
プログラム(昼公演)
【DELTARUNE】
「もうひとりの彼 / ANOTHER HIM」
「伝説 / The Legend」
「ルードバスター / Rude Buster」
「夢と希望の平原 / Field of Hopes and Dreams」
「カルタス城 / Card Castle」
「カオスの王 / Chaos King」
「THE WORLD REVOLVING / THE WORLD REVOLVING」
「Don't Forget / Don't Forget」
【UNDERTALE】
『序曲』
「むかしむかし… / Once Upon a Time」
『1楽章』
「スタートメニュー / Start Menu」
「おちてきた子 / Fallen Down」
「いせき / Ruins」
「ENEMY APPROACHING! / Enemy Approaching」
「ゴースト・ファイト / Ghost Fight」
「心の痛み / Heartache」
『2楽章』
「雪景色 / Snowy」
「サンズ / sans.」
「ドッグソング / Dogsong」
「スノーフルのまち / Snowdin Town」
「Bonetrousle / Bonetrousle」
『3楽章』
「ウォーターフェル / Waterfall」
「アンダイン / Undyne」
「逃げろ! / Run!」
「手ミーむら! / Temmie Village」
「びっくりするほど近い距離を飛んで渡らせてくれる鳥 / Bird That Carries You Over A Disproportionately Small Gap」
「怒りのマネキン! / Dummy!」
「正義の槍 / Spear of Justice」
--- 15分くらいの休憩時間 ---
『4楽章』
「イッツ・ショータイム! / It's Showtime!」
「メタル・クラッシャー / Metal Crusher」
「Another Medium / Another Medium」
「枕の上にミントチョコレートも置いていない宿泊施設をホテルと呼んでよいものだろうか / Can You Really Call This A Hotel,I Didn't Receive A Mint On My Pillow Or Anything」
「絶対絶命レポート / Death Report」
「スパイダーダンス / Spider Dance」
「ああ!運命の人よ! / Oh! One True Love」
「コア / CORE」
「強敵たち / Stronger Monsters」
「なんとッ! / Oh My...」
「華麗なる死闘 / Death by Glamour」
『5楽章』
「UNDERTALE / Undertale」
「Bergentrückung / Bergentrückung」
「アズゴア / ASGORE」
「最高の悪夢 / Your Best Nightmare」
「フィナーレ / Finale」
「ひとつのエンディング / An Ending」
『終楽章 - Hopes and Dreams -』
「???」 → 『むかしいむかし... / Once Upon a Time』
「???」 → 『DATE START! / Dating Start!』
「???」 → 『DATE FIGHT! / Dating Fight!』
「???」 → 『アルフィー / Alphys』
「???」 → 『真実 / Here We Are』
「???」 → 『アマルガム / Amalgam』
「???」 → 『夢と希望 / Hopes and Dreams』
「???」 → 『SAVE the World / SAVE the World』
「???」 → 『彼のテーマ / His Theme』
「???」 → 『再開 / Reunited』
「???」 → 『自由 / Respite』
「???」の部分は公式サイトでは伏せられている曲名です。
昼公演の終楽章はPルートをイメージ、
夜公演の終楽章はGルートをイメージしているような感じですね。
『本物のヒーローとの戦い / Battle Against a True Hero』
『MEGALOVANIA / MEGALOVANIA』
といったGルートの人気曲は夜公演のみとなります。
MEGALOVANIAが聴けないのは残念だけど、
終わった後にGルートを思い出してブルーな気持ちになるよりも、
Pルートで〆てスッキリ感動して終われるのは良いなあと行く前には思っていたんですが・・・。
詳しくはこの後の感想にて。
感想
これまでUndertaleの曲が演奏されたゲーム音楽コンサートには3回(JAGMO、MUSICエンジン、4star2019)行ってるんですが、今回はすこし変わった構成の公演でした。
基本的にこれまでのアンテコンサートはNルート→Pルート→Gルートって順番で演奏される公演だったんですが、
今回はDELTARUNE→UNDERTALE(N→P or N→G)という順番になっていました。
Undertaleの曲はどのルートのどの曲も非常に思い入れがあって、
正直全部の曲を聴きたいという思いはあるんですが、Gルートの曲はどれもカッコよくてめちゃめちゃ好きな半面、ストーリーを思い出すと辛くなってくるんですよね。
なので今回の昼公演はGルートをやらずにPルートで終わりなので、聴き終わってから清々しい気持ちで帰れると楽しみにしていました。
楽しみにしていたんですが・・・
『夢と希望』→『SAVE the World』→『彼のテーマ 』→『再開』→『自由』ときてもうボロボロ泣いて前が見えない状態で演奏が終わり、
演奏してくれた方々に惜しみない拍手を送りつつ、
この後のアンコールでは何が演奏されるのかとワクワクしていたんですよ。
そしたら指揮者が退場後、会場が真っ暗になり、無音の会場でスクリーンに写しだされるのはPルートをクリアした後にもう一度ゲームを起動すると見ることが出来るフラウィーからの語りかけ。(リセットしたらPルートのハッピーエンドは無くなるよという旨のメッセージ)
そして『本当のリセット』が表示されているタイトル画面が出て、スクリーンが消えて会場が明るくなり、「本日のコンサートは終了致しました』のアナウンスが。
「え?これで終わり?」みたいな感じでポカーンとしている人が多かった様子でした。
いやいやいや、このシーンわざわざ見せる必要あったか?と正直思ってしまいました。
このクリアしてモヤモヤする感じがUNDERTALEらしさだって思う人も居るとは思うんですが、わざわざGルートの曲を我慢してPルートだけ聴いて終わってスッキリしたいと思って来ている人には見せるもんじゃないでしょうよ。
UNDERTALEの楽しみ方として、GルートはあえてプレイせずにPルートをクリアして終わりにするという人も居るくらいですし、それはちょっとどうなのよって終わらせ方に感じました。
もしかしたら夜公演のGルートに繋げる意図があったのかもしれませんが、昼公演と夜公演をハシゴする人ってそんなに居ないと思うんですが。
個人的な解釈だとフラウィーからのリセットしないでねの懇願と「本当のリセット」が表示されたスタート画面はGルートに片足突っ込んでるんですよね。
だからその映像を見ている時はこの後のアンコールで『MEGALOVANIA』だけ演奏するためにあえてこういう演出にしてるんかなーと思ったりもしてましたが、それも無しで終わったので意図がイマイチ分かりませんでした。
普通にエンディングのスタッフロールをコンサートスタッフの名前に変えて(大変だと思うが)流して、スタッフロールを演奏して終わりとか、
もしくはアンコールでスクリーンに主要キャラ全員が写っているタイトル画面を写しだしつつ、『スタートメニュー(Full Ver.)』を演奏して終わりとかで良かっただろうに・・・。
スッキリ終わらせてくれよ、マジで。
UNDERTALEのコンサートは曲とか演奏に関してはどのコンサートでも最高なので、
終わらせ方だけはもっと考えてほしいと一人の参加者として思っています。
毎回GルートのMEGALOVANIA聴いてその後の(以下略)を聴かせられてくっそ憂鬱な気分で終わるのがどうにも個人的にしんどい。
分かってくれる人、居ないですかね?
ラストについての部分で長くなっちゃいましたが、
コンサート全体としては非常に良かったので満足出来ました。
特に最初に演奏されたDELTARUNEの曲はオーケストラで聴くのが初めてだったのもあってめちゃめちゃ良かった。
『ルードバスター』とか『夢と希望の平原』はもっと長い時間聴いていたかったです。3ループくらい演奏しててくれ。
『カオスの王』はゲームとかサントラで聴いた時はそこまで印象に残らなかったんですが、オーケストラの演奏で聴いたらものすごく良かったです。『カオスの王』って曲を見直すきっかけになりました。『カオスの王』の終わり際に一瞬『夢と希望の平原』のフレーズが流れて「良い・・・」ってなりました。そこからの『THE WORLD REVOLVING』への繋がり方は鳥肌物。繋ぎがめっちゃ上手い。
vsにしこくん戦の『チェッカーダンス』も聴きたかったなあ・・・。
UNDERTALEの方は、『怒りのマネキン!』とか『スパイダーダンス』はこれまでのコンサートで演奏されないことが多かったので新鮮で良かったです。
『びっくりするほど近い距離を飛んで渡らせてくれる鳥』はやたら演奏に気合が入ってる感じで原曲よりも壮大な曲に仕上がってて、後ろのスクリーンの映像と相まって笑いそうになりました。
『正義の槍』も『カオスの王』と同じように終わり際に『本物のヒーローとの戦い』のフレーズが流れて、エモかった・・・。出来ることならそのまま繋げて聴かせてほしかった・・・。
さっきも書いたけど、終楽章の『夢と希望』→『SAVE the World』→『彼のテーマ』の流れはホント何回聴いてもボロボロ泣いてしまう。これを聴いてボロボロ泣きたいがためにアンテコンサートに行ってるまである。コンサートに行ったことがない人も一度は足を運んでPルートのラストの演奏でボロボロ泣いてほしい。
今回は演奏される曲数が多かったのもあって一曲一曲が短めだったので、「え、これで終わり?もっと聴かせてくれ・・・」ってなる曲も多かったですね。ただまあ、色んな曲も聴きたい気持ちもあるしどっちもどっちですね。悩ましい。
総評
終わり方に納得がいかない部分もあるけど、
全体を考えるとすごく良かったし満足出来たコンサートでした。
UNDERTALEのコンサートには何回行ってもまた行きたくなる魅力がありますね。
UNDERTALEの演奏をしているところは色々ありますが、初心者にはスクリーンにゲームのプレイ動画が流れて分かりやすく楽しめるJAGMOをコンサートを勧めたいですね。
ただ、どの団体のUNDERTALEコンサートも非常に良いものですよ。
MUSICエンジンの第七回演奏会『UNDERTALE』は休憩時間にもお遊びみたいな感じで『イヌ神社の曲』が演奏されたり、曲の構成も独特で独自の解釈がされていて面白い。
去年開催された4star2019ってゲーム音楽コンサートでも20曲程度UNDERTALEの曲が演奏されたんですが、オーケストラとバンドの編成でアンコールに演奏された『MEGALOVANIA』が最高でした。『MEGALOVANIA』に限ってはオーケストラだけの編成よりもバンドが入った編成の方がずっと良く感じました。
色んな団体が演奏するUNDERTALE曲を聴き比べるのも良いものですよ。
ゲーム音楽コンサートに行ったことが無い方も一度行ってみて、是非とも生演奏で聴くゲーム音楽を味わってみてください。きっとハマりますよ。
物販について
気になる人が多そうなので最後に分けて書いておこうと思います。
開場時間の12時半から一時間後の13時半の時点での物販の売り切れ状態はこんな感じでした。
パンフレットだけが欲しいとかなら物販のために急いで行って並ばなくてもたぶん大丈夫です。
パンフレットに限っては在庫がたくさんあるでしょうし。
今回の物販の試みで面白かったのは、コンサート当日に限ってネットで事後物販としてグッズを注文出来たことです。中には事後物販限定の商品もあったり。
事後物販は当日に売り切れで買えなかった商品も購入出来るので、これを毎回やってくれれば参加する側としてはすごく助かるんですけどねぇ。やってくれないかな。
あとUNDERTALEコンサートの物販は、Fangamerのグッズの販売がどれくらい行われるかでも混雑具合が変わります。
今回のコンサートでは委託販売形式で、グッズもサントラくらいだったのであまり影響は無かったと思いますが、ぬいぐるみ系とかTシャツなんかが販売される時はかなりの混雑が予想されます。
いや、普通に通販で買えるんだから通販で買えよ。
まあ、イベントって事で気分が上がって散財したくなる気持ちも分かりますけどね・・・。
あと物販について個人的な要望として、
物販の情報は早めに出してほしいというのと、
Twitterだけでなく、公式サイトの方で出してほしいですね。
今回はJAGMOのTwitter公式アカウントの方で前日に物販の時間とかはアナウンスされてたんですが、肝心の物販で何が売られるかについてツイートすらされてなかったので、これはちょっと良くないんじゃないかなあ、と。
コンサートに参加する側としては物販も楽しみの一つなので、もう少し物販情報の周知を頑張ってほしいです。
初のコンサート感想記事ということで、拙い部分もあると思いますが、少しでも参考になれば幸いです。
次は3月28日開催の『NieR:Theatrical Orchestra 12020』に参加する予定です。
頼むからコロナの影響で中止とかならんでくれよ・・・。
※記事中のゲーム『UNDERTALE』のスクリーンショットは友人がYoutubeで配信した際のアーカイブ動画をキャプチャーしたものを使用しています。